唇がバテにくい吹き方—「吹き飛ばし奏法」って何やろう?

レッスンでよく受ける質問のひとつです。最初に正直に言いますね。

唇が絶対にバテない魔法のような奏法は、残念ながら存在しません。

 

 

でも、バテを軽減できる吹き方はあります。それをお伝えします。


トランペットがバテやすい理由

そもそも、なぜトランペットはこんなに唇がバテるのでしょうか。

トランペットは、唇を振動させて音を出す楽器です。

 

つまり唇の筋肉をずっと使い続けるわけです。

しかもマウスピースがトロンボーンやチューバと比べてかなり小さい。

小さい面積に圧力が集中するので、唇への負担がとても大きくなります。

 

手のひらに太いマジックを押しつけるより、鉛筆を押しつける方が痛いですよね。

それと同じことです。

 

 

どんな天才プレイヤーでも、1時間ぶっ続けで吹き続けることは絶対にできません。

これはトランペット奏者なら誰もが抱える宿命のようなものです。


「吹き飛ばし奏法」との出会い

僕が高校生のころからずっと考えていたのが

「いかにバテずに吹くか」ということでした。

 

そのヒントを与えてくれたのが、クラシックと人生の師匠でもある竹森健二さん。

教わったのが、ご紹介する「吹き飛ばし奏法」。

 

 


Dizzy Gillespie

この奏法を最も理想的な形で体現しているのが、

世界的なジャズトランペッターディジー・ガレスピーです。

あの印象的な膨らんだ頬の吹き方、見たことある方も多いかもしれませんね。


🎺 【動画】バテにくいトランペットの吹き方

 

吹き飛ばし奏法では、唇は横に引くのではなく真ん中に集めるイメージで吹きます。

感覚としては、「マウスピースを息で吹き飛ばすように吹く」こと。

息を吸って、吐く。それだけです。理論上はですが。

 

「なんとなくわかるけど、実際どうやるの?」という方は、ぜひ一度レッスンにも来てみてください。実際に吹きながら体感してもらう方が、何倍も早く伝わります。


吹き飛ばし奏法の考え方

ポイントはひとつ。唇と頬の筋肉をできるだけ使わないイメージをすることです。

実際にはもちろん使います。

 

人間が息を吐くとき、唇や頬の筋肉を意識的に使わなければ、

自然と唇と頬は前に突き出ます。風船を膨らませるときの口の形を想像してみてください。あの状態です。

 

低い音から高い音へ移るとき、多くの方は唇の端を横に引っ張ってしまいます。

でもこれがバテの大きな原因です。

 

 

そのとき唇と頬の筋肉はできるだけリラックスさせておく。

これが基本的な考え方です。

 

ただし、これだけでは高い音は出ません。

唇の周りの筋肉(口輪筋)を真ん中に寄せつつ、

マウスピースをほんの少しだけ体の方向へプレスする——

この感覚が加わって、はじめて音程のコントロールができるようになります。


真ん中へ寄せるイメージのアンブッシュア

下のガレスビーさんの写真は参考にならないようで、

実はメチャクチャこの奏法の元となってるアンブッシュアです。

 

アンブシュアとは、ラッパを演奏する際に口や口腔内の状態、動き、筋肉の使い方などを指す言葉です。

 

つまり、息を吸って吐くだけです。(このとき唇と頬っぺたの筋肉は一切使用しない)

ただそれだけでは高音は出ないので、口輪筋を真ん中に寄せ、

なおかつ体の方向へ少しだけマウスピースをプレスします。

 


がむしゃらより、リラックス

ディジー・ガレスピーのあの頬の膨らみは、あくまで参考程度にしてください(笑)。

 

あそこまで膨らます必要はありませんし、

あれは彼が天才だからできることでもあります。

 

大切なのは考え方の方向性です。無駄に力んで筋肉をがむしゃらに使うより、

リラックスして息を流す方が、結果的に長く、楽に吹ける。

 

 

これは僕自身がずっと実感してきたことでもあります。

 

正直に言うと、この奏法は文章で完全に説明しきれるものではありません。

体の感覚として覚えるものだからです。

 


トランペットをもっと上達したい方へ

大阪府枚方市のサウンドトラップ音楽教室では、現役プロミュージシャンが初心者の方からジャズのアドリブに挑戦したい方まで、丁寧にレッスンしています。

 

吹き飛ばし奏法のコツも、実際のレッスンでしっかりお伝えしています。

 

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